『食いしん坊の妥協』
- stainedglasssumire
- 2020年11月6日
- 読了時間: 1分
私は食べ物にこだわりがある方です。食通とはまた違います。ただ、作り手に職人気質を感じるような、とっておきの一品に弱いのです。
それは、パン屋さんのたっぷりバターの入ったパリッとしたクロワッサンです。または、お菓子屋さんの添加物を一切使わない、「賞味期限は常に手に取った時」というクッキーであります。はたまた、珈琲屋さんの選び抜いた豆で淹れられた、一杯のデカフェだったりします。
しかし、そのようおな大好きなお店が集まる界隈は、我が家から少々遠いのです。安いスーパーのパンやお菓子はどれもふにゃにゃしていたり、すかすかで私はがっかりします。最近ようやく、ドラッグストアの片隅に、ずっしり重い林檎のパイケーキなるものを見つけ、やっと妥協点を見出したところです。それでも、私はやはりこだわりの食べ物が恋しく、せめてもの気休めに、大好きな雑貨屋さんで手に入れたマグカップにインスタントのデカフェを注ぎ、気に入りの骨董のお皿に林檎のパイケーキをのせて、気分を紛らわしています。

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