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お洒落の洗礼

  • stainedglasssumire
  • 2021年10月29日
  • 読了時間: 2分

 大量の服を次から次へ投げ入れたゴミ袋は、今にもはちきれんばかりに膨らみました。中には気に入っていたワンピースばかりが、二十着以上も入っていました。私は涙をのんで、それらをゴミ捨て場へ置いてきました。

 それらの服はどれもコットン素材で、体形をカバーするふんわりとしたサイズ感の作りでした。繊細なレースがほどこされたもの、柔らかなフリルがついたものなど、細部にこだわりがあるものばかりでした。中でも鮮やかな赤のキャミソールワンピースは何度も袖を通した一品でした。なんであんなに盛大に葬ってしまったのか、今考えても後悔してしまいます。

 けれども、私は骨格ストレートであり、ブルーベース夏だということが先日判明したのです。これはつまり、似合う傾向の服と、色の診断だったのですが、私の好みはまるで私にそぐわないという結果になりました。私は自分の体型にピッタリと寄り添う、淡い色の服が一番しっくりくるということが明るみになったのです。

そこで、私はラベンダーのウェストを絞れるワンピースを購入して着てみました。すると、顔色が良くなり、着こなしも冴えて見えました。私は好きなものと自分に合うものが違うという現実を突きつけられました。

 体の線をひろう服は、ぽっちゃり体型の私には抵抗があるのですが、短い首をブイネックですっきり見せ、手首や足首を出して華奢なところは表に出し、上手な着こなしを目指したいと思います。今回、お洒落は己を知るところから始まるのだと学びました。しかし、すかすかのクローゼットを見ては、懐かしいお気に入りたちを思い出し、悲嘆にくれる私がいるのも事実です。


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