詩の世界へ
- stainedglasssumire
- 2022年1月28日
- 読了時間: 2分
絵画は詩に近い、という意味の言葉を大学時代の恩師から聞いたことがあります。しかしながら、私にとって絵画は親しみやすいものですが、詩はなかなか理解することが難しいものです。理解しよう、という意気込みが既に良くないのかもしれません。絵画を見る時、私はその世界に身を委ねます。そうして自分勝手にあれこれ感じて満足しています。詩もこれと同じで良いのかもしれません。
なぜ私が不得手な詩に挑戦するようになったかというと、文章を書く上で、詩から学びたいと思ったからです。私は物事を詰め込みすぎる文章を書く悪い癖があります。もっと読み手の読みやすい最小限の言葉で構築された、洗練された文章を書いてみたいとあがいています。しかし、書かないことを念頭に書くというのは大変難しいものです。そこで、詩の表現から学べないかと考えたわけです。
俳句や短歌ほどの約束事はないにしろ、詩も限られた中から選び抜いた言葉で構成されています。もちろん、長編詩もありますが、小説よりは短いものが多いです。本当に必要なものだけで表すという技は、見事です。私のように駄文を書いている者からすると、かなり高度な質のものです。しかも数ある言葉の中から、拾い上げ、繋げてゆくという作業は、見ていて圧倒されます。
とはいえ、詩への苦手意識が簡単にくつがえるわけでもありません。読んでも、さっぱりわからないとしか言えない詩もたくさんあります。しかし、いくつか読むうちに、この詩はなんと心地よいのだろう、と思えるものとも出会いました。おそらく、この感覚を身に着ければ、私も少しはましな文章が書けるようになるかもしれません。詩を学び、読んでいて気持ちが柔らかくなったり、清々しい気分になるような、深呼吸できる文章を目指したいと思います。


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