2023年7月17日読了時間: 1分【小さなお話】硝子の小鳥沢山の端硝子の中から選ばれたのは、薄い桜色の硝子と、透明の表面にはっきりした桃色の線が何本も引かれる中に、粉のような桃色の欠片が入った硝子でした。どちらも透け感があり、光をよく通しました。 型紙が硝子の上に敷かれ、カット線がマジックで引かれていきます。ガラスカッターの刃が、...
2021年3月27日読了時間: 1分『菫の花が咲きました』スマートフォンに、可愛らしい菫の花が咲いている写真が送られてきました。送ってくださったのは、委託先の雑貨店のご店主です。私の屋号を思い出して、咄嗟にシャッターを切ってくださったようです。 私は『スミレ硝子』として、ステンドグラス雑貨を二店舗で委託販売していただいています。有...
2021年3月5日読了時間: 1分『迷いながら進むガラスの森』最近、ある委託先での私のガラス商品の売れ行きがよくありません。お店の方に申し訳なく、罪悪感を覚えます。お客様にとって新鮮味が足りないのでは、と考えて不安に思っています。 基本的に、そのお店では春夏は花瓶、秋冬はキャンドルホルダーを置かせていただいています。同じ形でも、ガラス...
2020年11月18日読了時間: 1分『息継ぎをしてまた潜る』ガラスの小箱が四つ完成しました。何度も検品し、なんとか商品にできそうなレベルになりました。ここにくるまで、道のりは長く、昨日は四時間集中したのにうまくいかず、私は寝込んでしまいました。 しかし、今朝なんとか起き上がり、再挑戦した結果、納期に間に合わせることが出来ました。本当...
2020年11月16日読了時間: 1分『狂った時計を愛でる』我が家にはガラスの時計が一つだけあります。ステンドグラスではないのですが、ガラスで出来た繊細なものです。描かれた幾何学柄の花や雪の結晶にスワロフスキーのビーズが散りばめられています。 とても美しい一品なのですが、困ったことが一つあります。この時計は何度調整しても時間が狂って...
2020年11月15日読了時間: 1分『ガラスの小箱と恩師』ガラスの小箱を私は完成させました。先生の下で、五、六個様々な箱を作り試行錯誤した後、ようやく私一人で再現できました。出来上がりに満足はしていませんが、ある程度のレベルまでもっていけたと我ながら感じています。 先生はとてもきちんとした性格の方です。ガラス作りにおてい、「一ミリ...
2020年11月4日読了時間: 1分『ガラス制作は八割苦痛』今日、私はマンションの一階の薬局にしか出掛けませんでした。ガラス制作が佳境になってくると、こういう日も多々あります。私は一日、キャンドルホルダーのピースを作っていました。 好きなことをしているのだから、さぞ楽しかろうと思われるかもしれません。しかし、実際のところ、八割は苦痛...
2020年11月1日読了時間: 1分『友人の結婚祝に挑戦する』私はステンドグラスというガラス技法で作品を作っています。まだ始めて三年ですが、私は細々と販売も行っています。そんな私に、大学時代からの友人が結婚祝を依頼してきました。 私は基本的にはオーダーは受けません。けれども、長年友情を築いてきた彼女自身の結婚祝に、既製品ではなく、私の...